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五所宮(五所八幡宮)
Gosho-no-miya

 江戸民具街道に行くにはJR二宮駅から神奈川中央交通バスに乗り、五所宮(ごしょのみや)バス停で降ります。この五所宮は中井町に古くから続く神社で、かながわの民俗芸能50選指定の”鷺(サギ)の舞”が4月29日の例大祭で演じられます。祭りの夜には中村川沿いに松明が灯され、神輿が川の中へと入ります。川沿いの道には和太鼓が響く山車が連なり、松明のあかりと共に勇壮な光景が繰り広げられます。沿道にいる方に声を掛けたところ、静岡県から写真を撮りに来た方がおられました。神奈川県西部には火を焚く行事がまだまだ残っており、松明の火を豪快に灯すのは地方の祭りならではの特色でありましょう。

 五所宮は龍頭丘と呼ばれる小高い丘の上に建っています。石段は中腹まで41段、更に天辺まで47段あり、入口の鳥居のところにある9段を含めると100段近い石段を上ることになります。石段は不揃いで登りにくく、お年寄りの方には相当きついであろうと思われます。石段を登りきると御社が姿を現します。帰りに石段を降りるのは相当注意が必要です。自信のない方は西側にある坂を下ることをお勧めします。ちょうど”かねこ製麺”のお店の裏側に降りることができるので、江戸民具街道に行くには近道になります。

  

境内はひっそりとして人影はありません。これが中井の特色でもありましょう。人里から離れた龍頭丘の天辺で木々に囲まれていると自然の息吹を感じ、パワースポットのようなインスピレーションを感じることができます。

五所八幡宮は中村党の守護神社で源頼朝の祈願所の一つでもありました。源頼朝と中村荘司宗平が訪れたというこの場所で中世に思いをはせてみてください。

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神社入口の左側には五所宮の由来が手書きで書かれています。以下にその内容を記します。

 五所八幡宮略縁起によると、御白河天皇保元2年(1157年)、比叡山延暦寺の高僧慈恵大師の門人なる僧義圓東国行脚の折、当町雑色村(ぞうしきむら)子の神(ねのかみ)の祠(当社の本宮と云われる)に一夜の宿を借り、霊夢により、白鳩に導かれて現在の地「龍頭丘(りゅうずがおか)の杜」に至り、ここに現われた童子(御主祭神 誉田別尊(ほむたわけのみこと))の霊言に従って勧請(かんじょう)したと伝えられる。

 雑色にはこの時義圓の挿した杖が発芽成長したとされる樹齢八百数十年の槐(えんじゅ)の大木(神奈川県指定天然記念物、神奈川の銘木100選)があり、又例祭時の楽人は雑色の青年数名が奉仕するという慣わしがある。

 五所宮の由来は欽明天皇の御代豊前国(大分県)宇佐に初めて八幡宮の勧請有りしより、次第を経て第五に当たる故と云う。

一に宇佐(宇佐神宮)、
二に男山(京都石清水八幡宮)、
三に鎌倉(鶴岡八幡宮)、
四に河内(大阪壷井八幡宮)、
五に当社(五所八幡宮)

と創建当時は源頼朝祈願所の一社に数えられ、頼朝に仕えたこの地方の豪族中村荘司宗平が当社を守護神として深く尊崇し、以後その三男土屋三郎宗遠、娘婿曽我太郎祐信両家より祭典の供物を納めるを常とした。

 文明元年(1469年)正月火災にかかり雑色村在住の神官引地氏辛うじて御神体のみを御動座したという。故に是以前の諸記録、神宝等皆焼失し詳細を伝えずとされる。同13年新殿御遷宮(ごせんぐう)。その後も小田原北条氏を始め武家方の崇敬を広く集めたといわれ、神宝として曽我五郎時致寄進の弓、脇指一腰、春日局の子で江戸幕府年寄(老中)を務めた稲葉越後守正勝寄進の太刀一振、甲冑一領他多数有りしと伝わるも弓一張以外は昭和の敗戦後盗難により消失した。

 享保17年本殿再建後遷宮、明治6年 郷社八幡神社となる。又この頃神仏分離令に伴うある誤解から、参道の中程にあった荘厳なる隋神門を廃棄したと伝わる。明治10年及び41、42年村内17社の祭神を合祀「諸願成就の宮」と呼ばれる。当社の秋祭(9月23日)は是を記念する例祭である。又同41年神饌幣帛料供進神社(しんせんへいはくりょうきょうしんじんじゃ)に指定される。昭和43年献幣使参向指定神社(けんぺいしさんこうじんじゃ)となる。平成元年より4年にかけ社殿、神輿大修復、二の鳥居、玉垣再建、平成11年11月「五所八幡宮」と再改称し社合票を再建した。往古の例祭は6月晦日「禊(みそぎ)祭り」として、江戸初期の頃まで近隣4社(赤田八幡、堀八幡、小八幡八幡、北村八幡)の神輿が当町比奈窪大町の地(御旅所)に集まり、農市が立つ中で盛大に行われていたという。堀、小八幡、北村八幡の三社は慶長17年まで、赤田八幡は延宝8年まで来たとされ、当社二基の神輿の内、一基は赤田の物との伝えも有る。例祭日は明治15年、4月20日となり、昭和46年より4月29日に変更。

 現在の例祭は「神奈川の祭り50選」に選ばれ、神輿二基、山車四台が巡行して境外社有地馬場を御旅所として神幸祭を行い、東日本では当社並びに大磯六所神社、又福島県勿来関熊野神社にしか見られないという「鷺の舞」の奉納が行われ、山車では礼典当日の進行に忠実に従って六種の「五所宮囃子」が奏でられる。(共に「神奈川の民族芸能50選」選定)。例年御旅所から西参道周囲に100件近くの露店が立ち、多くの参拝者で賑わう。殊に宮入り直前、祭場近くの中村川沿道で松明を燃やしながら行われる「神輿の川入り」、その後の「山車の曳き別れ」の勇壮かつ幻想的な美しさが内外の好評をはくしている。

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 階段手前には不思議な形の石灯籠が対で置かれています。自然の石をそのまま利用したようであり、バランス良く積まれています。石段を上る前に是非この石灯籠と一緒に記念写真を取って頂ければと思ます。

 

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所宮(五所八幡宮)
神奈川県足柄上郡中井町遠藤104

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