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英会話“上達のコツ”教えます!その5
Japanese Folk Art Museum
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あいまい母音の練習をしてみましょう
前回は平べったいアの音を練習しましたが、今回はあいまい母音のアの音を練習してみましょう。
この発音記号はシュワと呼ばれていますが、私はこの音をあいまい母音のアと呼んでいます。何があいまいなのでしょうか。
この音を発音する時には舌を口の中で浮かせて、丁度口の中心あたりに位置させます。自動車のギアでいえば丁度ニュートラルといったところでしょうか。この舌の位置から前後上下に舌を最短距離で移動させることができるので誠に都合の良い音だといえます。アの音でアクセントが付かないものは、このあいまい母音のアの音になることが多く、英語の母音の中で最も頻繁に登場する音だといえます。これをカタカナで表すのはとても難しいのですが、あえてカタカナで表現するとすればちっちゃななァ になります。
accidentという単語は皆さんご存知でしょうか。ほとんどの方がアクシデントと発音しますが、アクサダンと発音した方が英音に近くなります。より厳密にはアクサダン+t(最後に上側の前歯根本に舌先を押し付けてから引き離しトゥという音を出す)になります。最初のアは前回練習した平べったいアです。その後に来るサの音が実際にはスァのような音なり、ちっちゃなァの音を使います。
business という単語も日本語ではビジネスですが、これはビズナスと発音する方が英音に近くなります。
今回はこのあいまい母音のア(ちっちゃなァ)の音を練習してみましょう。
歯を閉じます。舌を口の中で浮かせます。この時に舌がどこにも触れないようにして下さい。その状態でア、イ、ウ、エ、オを意識して発音して下さい。舌は決して動かしてはなりませんので、実際には全て同じ音になり、ア、イ、ウ、エ、オのいずれにも聞こえるようなあいまいな音になります。初めての方にはまるでつかみどころのない音に聞こえるかと思います。
この音に近いと思われるのが嘔吐を我慢する時に出るうめき声かと思います。気持ちが悪くなり嘔吐を我慢しようと歯を食いしばり、胃から喉に上がってきた時に舌の奥が持ち上がりオエーとなりますが、このオエーの音と言えば分かりやすいでしょうか。
●練習2)あいまいな音の差を確認しましょう。
音を切り分ける練習です。以下のように読み上げて差を確認してみて下さい。
●練習3)単語で音の練習をしてみましょう。
①
walk ウオーク(これはオーの音)
②
work ウァーク(こちらがちっちゃなァを伸ばした音です。なおrの音は入っていませんのでご注意ください。)
※このあいまい母音のア(ちっちゃなァ)を発音する時は、閉じた歯を更に食いしばり、舌がどこにも触れないよう口の中で浮かせて、喉の奥から息を絞り出して、舌の表面で息の流れを感じて下さい。その息を自分の顔の前20cm位先に吹きかけるようにします。誕生日ケーキのろうそくの炎を静かに吹き消すようなイメージになります。
※こちらの音声ガイドを参考にしながら練習して下さい。
soundEnglish/Lesson5sound1.mp3
※私がまだ音声学に注意を払っていなかった頃、アメリカ滞在中に「これから仕事があり、働かなければならないのでこれで帰ります(I
have to work and I have to go now.)」と言ったのですが、相手は「これから歩くのは大変だろうから車で送っていくよYou
have to walk? I can give you a ride!」と勘違いされてしまいました。何度繰り返しても通じませんでした。
このあいまい母音のア(ちっちゃなァ)は数多くの英単語の中に登場します。1つの文書に登場する母音の半分近くがこのちっちゃなァで発音される場合さえあります。このためこの母音は英会話を学習される方の1つの関門ともいえますが、反対にこの母音を習得された方の英会話能力(特にヒアリング能力)は大幅に向上するようです。
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